鬼束千尋
今宵の風が 優しいのならば
きっと貴方の涙も乾くのだろう
少しだけ寄り添って その右手を握って
分かって欲しい
悲しみなど続かないことを
星で編んだドレスも群青色の髪飾りも
ひとつひとつ貴方の為に用意したんだよ
下手なスロウダンス ねえ 許して
ただ僕と踊って欲しくて
もしも12時に魔法が解けたって
このまま一緒に居られるのなら
時代遅れの不器用な恋も
伝え切れないほどの気持ちも
朝が来るまで忘れて
このまま
切ないリズムは 素敵な台詞みたいで
そっと僕らの足取りを包んでくれる
思いが運ぶのはつたない温もりだけ
今は今は形のない何よりもの物語り
夢の様なスロウダンス ねえ 意味して
ただ僕の手を取って欲しくて
広いフロアーで貴方と二人きり
なんて不思議で小さな世界
言葉にするなんて出来ない
踏み外したって構わない
夜が明けても 瞬きは 消せない
消せない
下手なスロウダンス ねえ 許して
ただ僕と踊って欲しくて
もしも12時に魔法が解けたって
このまま一緒に居られるのなら
時代遅れの不器用な恋も
伝え切れないほどの気持ちも
朝が来るまで忘れて
忘れて
このまま