歌曲

或る輝き

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作詞: 秋田ひろむ     作曲:秋田ひろむ



粘着質な夜明け 底なし沼と星空の類似(上昇と同時に墜落する肢体 住宅街の夕景のささくれ)
観測地点における寒波の去来 親不孝通りの吐瀉物の染み(果たせぬ願い)
捨て鉢なエンジン音の個人タクシー( 明日への展望 )
残響と共に襟を立て、立ち去る季節(来訪する季節)
行くも行かざるも虚しいまま(ついに出発しなかった旅路 )
湖面に不時着する落葉 (あの日、あの時のあの子の微笑み)
断定的な微笑み(後部座席に思い出)
網膜(遺失物)拡散 (悲しみ 悲しみ) 悲しみ

或る特定の期限における爆発的な命の輝き 瞬き
疾走とはつまり燃え落ちる衛星の輝き 瞬き
肢体がバラバラになっても 痛みが炎と朽ち果てても
存在した 存在した 輝き

屈折したエゴが結ぶ実像(遮光カーテンに真夜中の染み)
環状線、囚われの身の泊地の精神性( 空白を埋める為の慣性運動)
体育倉庫の堅い地面に裂傷 (ぼたぼたと滲んでいく鼻血 )
深夜一時にこだまする執行猶予的な笑い声(遮断された生活の孤立)
潰れたガソリンスタンドに横付けされた侘しさ (はためく企業の旗と不良カラス )
利他的な憤怒(自覚のない自堕落)
日々、暮れていく感性 (死んでいく感性)
相対的な幸福(値札の付いた幸福) 省略された人間性( 間接的存在否定)
病巣(虚言) 雑音 ( 悲しみ 悲しみ)悲しみ 悲しみ